AL amyloidosis
(UpToDate Clinical presentation, laboratory manifestations, and diagnosis of immunoglobulin light chain (AL) amyloidosis (primary amyloidosis))
【Epodemiology】
・頻度は米国で6-10症例/100万人年という稀な疾患.
・40歳以降に患者が多く分布し, 平均発症年齢は64歳.
・男性の方が多い.(65-70%)
・全ての人種, 地域で発症しうる.
【Clinical presentation】
・ネフローゼ症候群(70%)
→無症候性蛋白尿やネフローゼ症候群を引き起こす.
・心アミロイドーシス(60%)
→心室中隔や左室壁の肥大を引き起こす.
不整脈やブロックによる突然死, 失神をきたしうる.
稀に, 冠動脈へのアミロイドの沈着によって虚血や梗塞を引
き起こす.
BNPは臨床的に心不全を引き起こす前に上昇し始めるので,
アミロイドの心臓への進展を示唆するマーカーとなる.
心エコーでの ”Granular sparkling” が所見として有名.(下の写真では明らかではない)
・末梢神経障害(15%)
→Sensory+Motorが障害されうる(20%)
自律神経障害を伴いうることが重要.(15%)
・肝腫大(70%)
・消化器への病変の進展は他のタイプのアミロイドーシスよりも少ない.
・巨舌とlateral scalloping
→lateral scallopingは巨舌の側面にできた歯牙による圧痕.
・Shoulder pad sign(関節症)
→アミロイドが肩関節に沈着し, 肩関節が腫大.
・Raccoon eye
→頻度は低いが, ALアミロイドーシスに特長的な所見. 他に,
斑状出血や皮下結節を形成する
・Bleeding diathesis
→第Ⅹ因子がアミロイド線維と結合することによるという説
が提唱されている.
【Examination】
・生検
→脂肪組織からの生検は感度が高く低侵襲なので有用.
・血清/尿蛋白電気泳動
→M-peakを認めるが, 感度は免疫固定法の方が高い
・免疫電気泳動
→M-bowを認める.
・BJP (Bens-Jones protein)
→試験紙法では偽陰性となるので注意.
MM, WM, Lymphomaでも陽性となる.
・検出されるmonoclonal proteinの頻度
【Treatment】
【ついでにMGUS】
・血清M蛋白<3 g/dL
・骨髄腫瘍細胞<10%
・単クローン性のガンマグロブリン血症による臨床兆候や検査異常を認めない
→以上を満たす場合, MGUSと診断する. MGUSは年に約1%の割合で, ALアミロイドーシス, MM, WMを発症するので注意深い経過観察が必要.
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・BJP(+)の鑑別は, MM, WM, Amyloidosis, Lymphoma.
・尿試験紙法ではBJPは偽陰性となる.
・アミロイドーシスの生検は脂肪組織が有用.
・MGUSは年に約1%の割合で, ALアミロイドーシス, MM, WMを発症.
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